2023年 主要商品の価格推移と今後の予想

2023年 主要商品の価格推移と今後の予想

2023年は、気候変動の影響がいよいよ表面化するなか、新型コロナウイルスによる物流混乱がいよいよ一般消費者に「価格」と言う形で押し寄せてきており、また不安定な社会情勢など悪影響を及ぼすような事が重なり、全体的に値上げになっています。

食料品

日本の食料品価格は、2023年に入ってから、原材料の輸入コストや物流コストの上昇を受け、全体的に上昇傾向にあります。特に、牛乳や卵などの鶏卵が影響を受けやすく、今後も価格の上昇が予想されます。また、米の価格も収穫量や気象条件に左右されるため、今後も一定の変動が見込まれます。

家電製品

家電製品の価格は、2023年に入ってから、半導体不足や生産コストの上昇の影響を受け、特にテレビやスマートフォン、パソコンなどの高性能機器の価格上昇が顕著です。今後も半導体不足が解消されるまで、価格の上昇が続くことが予想されます。

燃料

石油価格は、国際情勢や需給バランスに大きく影響を受けるため、2023年も価格変動が大きい商品となっています。今後は、新型コロナウイルスの終息に伴う経済活動の回復が進むことや、再生可能エネルギーの普及が進むことで、石油価格の大幅な上昇は緩和される可能性があります。日本政府は燃料費に「燃料油価格激変緩和補助金」を用意し、価格の急激な変化などに対応していますが、これら財源は当然我々の税金から賄われているものですから、問題の先送りにしかなっていません。

不動産

2023年の不動産価格は、都市部では人口集中による需要増加が続く一方、地方では人口減少による需要低下が進んでいます。今後も首都圏や大阪圏などの都市部の物件価格は上昇が続くと予想される一方で、地方では引き続き価格下落が見込まれます。

自動車

自動車業界では、電気自動車(EV)の普及が進み、ガソリン車の価格が下落傾向にある一方で、EVの価格はガソリン車と比較して導入コストは高いが、海外市場ではバッテリー技術の進歩やインフラ整備が進み価格は安定していく方向にあります。2023年においても、EVの普及がさらに進むことにより、ガソリン車の価格は引き続き下落が見込まれます。一方で、バッテリー技術の向上やインフラ整備が進むことで、EVは部品点数も少なく、生産効率の良いゼロカーボンを実現した工場で生産されているため、車両価格は、段階的に低下することが予想されます。

日本市場に3車種のEVを投入すると発表した中国の大手EVメーカー「BYD」

アパレル

アパレル業界では、環境に配慮したサステナブルなファッションが注目されており、価格もその傾向に影響を受けています。2023年においては、サステナブルな素材や生産方法を採用したアパレル製品が増えることで、価格の上昇が予想されます。ただし、需要の増加に伴い、技術の向上やコスト削減が図られることもありますので、中長期的には価格の上昇が緩やかになることが予測されます。

医薬品

医薬品価格は、新型コロナウイルスの影響による需要増や、治療薬やワクチンの開発に伴うコストの上昇が影響を与えています。今後も新型コロナウイルスの感染拡大や、新たなウイルスへの対応が求められる中で、医薬品の価格は上昇することが予想されます。

2023年の日本国内の主要商品の価格推移を見ると、食料品や家電製品、燃料などの価格上昇が続く一方で、自動車やアパレル、医薬品などは価格変動が大きく、今後の展開に注目が集まります。今まではデフレなどの影響により、大量生産しやすいものを購入する傾向があったもののより「ものの価値」を重視してい事が重要です。例えば安かろう悪かろうでなく、良い製品は長持ちすることを考えると、2,3回コインランドリーに持って行ったら糸がほつれてくるような洋服を着るなら、いつも購入していたものの5~10倍の価格だったとしても10年持つものを購入した方が環境負荷を考えても良いわけです。脱炭素も考えながら、値上げ時代を生き抜くには良いものを見抜く力が必要で、大量生産の在り方と、いらないものをなくしていく事が重要です。

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